Environment

気候変動への対応

栄研グループは、社会の持続可能性にとって、気候変動への対応が特に重要な課題であると認識しています。気候変動の原因となるCO₂を含む温室効果ガス排出量削減のため、環境マネジメント体制における省エネルギー活動として、これまでも中長期の削減目標を設定し、その達成に向けた活動を推進してきました。昨今の激甚化・頻発化する気象災害、パリ協定等の地球温暖化に対する世界潮流の変化を踏まえ、栄研グループは2050年のカーボンニュートラルを目指してその取り組みを強化します。これまで、売上高あたりのCO₂排出量(排出原単位)削減を目標としてきましたが、 カーボンニュートラルへの筋道をより明確にするため、2022年度より排出「絶対量」削減の目標に改め、気候変動の緩和へさらに注力しています。

目標と実績

 

2018年度(基準年)

2024年度 目標

2030年度 目標

事業所におけるCO₂排出量削減
(スコープ1+2)

7,231t-CO2

14%削減

(2018年度比)

30%削減

(2018年度比)

 

※サプライチェーンにおけるCO₂排出量(スコープ3)は現在算定中

 

※ スコープ1:自社での燃料使用や生産プロセスからの直接排出

※ スコープ2:自社が購入した電気や熱の使用による間接排出

※ スコープ3:スコープ1、2以外の間接排出(原料調達、製品輸送・使用・廃棄、社員の通勤・出張等)

 

カーボンニュートラル実現に向けての進捗 (スコープ1+2)

気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言への対応

2015年に金融安定理事会(FSB)により設置された気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)は、財務に影響のある気候関連情報の開示を推奨する最終報告を2017年6月に提言しました。TCFDは気候変動がもたらすリスクと機会に関して、「ガバナンス」、「戦略」、「リスク管理」、「指標と目標」の4つの要素による情報開示を推奨しています。
栄研グループは、気候変動が金融市場にもたらすリスクを認識し、これまでの気候変動に関する取り組みをより一層推進するとともに、 TCFD提言を踏まえた情報開示について、今後も分析・議論を重ね、順次、情報開示を拡充する方針です。

ガバナンス

栄研グループは、気候変動に対する取り組みはマテリアリティの一つとして経営の重要課題であることを認識し、代表執行役社長を委員長とするサステナビリティ委員会において目標と行動計画の策定、進捗管理を実施します。サステナビリティ委員会で審議された気候変動対応活動は、取締役会にて報告され、監督される体制となっています。 なお、実績の一部は執行役の業績評価と報酬に反映されます。環境マネジメントの体制としては、経営管理統括部門の執行役を委員長とする環境管理委員会にて継続的な改善に取り組んでいます。
環境マネジメント

戦略

栄研グループは、2015年のパリ協定、2018年のIPCC「1.5℃特別報告書」、2021年のCOP26を踏まえ、今後、TCFD提言のフレームワークに基づき、気候変動がもたらす「リスク」と「機会」が財務に及ぼす影響についてシナリオ分析を実施し、取り組む課題を特定して経営戦略・計画を策定します。

リスク管理

栄研グループは、環境マネジメントシステムの中で事業活動が環境に与える影響を「法令遵守」と「環境への影響」の2つの観点から毎年評価しています。また、リスクマネジメント体制の中で、環境や気候変動以外のリスクも含め包括的なリスクアセスメントを年1回実施して います。気候変動への適応として、想定される洪水等の自然災害への対応するためのリスク管理体制及びインフラの整備、温暖化により蔓延化が進行するまたは新規発生する感染症対策としての診断用医薬品の迅速な製品開発及び提供を推進しています。

今後、TCFDの提言を踏まえ、気候変動がもたらすリスクと機会のアセスメントを行い、環境管理委員会およびサステナビリティ委員会で議論し、リスクの低減および事業機会の創出に取り組みます。

指標と目標

栄研グループは、2050年のカーボンニュートラルを目指し、CO₂排出量(スコープ1+2)を2030年に30%削減(2018年度比)する目標を設定しています。
スコープ3は現在算定を進めており、今後、実績の開示および目標を設定する予定です。

活動実績

太陽光パネル設置

野木事業所内OMC(Operation Management Center)棟とDPP(Dried Product Plant)棟の屋上に太陽光パネルを設置し、月平均約6,000Kwhを発電しています。また、発電状況が可視化できる監視モニターを通じて、リアルタイムの発電状況を発信しながら省エネに対する意識向上に繋げています。

また、那須事業所では、一部建物に設置した太陽光パネルによる太陽光発電を、社用車に導入した環境負荷の少ない電気自動車(EV)の充電に充てています。

サプライチェーンにおける環境評価の実施

栄研グループは、サプライチェーンの温室効果ガス排出量をスコープ1、スコープ2に加え、スコープ3の分類で算出する取り組みを開始しています。原料調達、製品輸送・使用・廃棄などの各段階の中で、温室効果ガス排出量や排出削減のポテンシャルが大きい段階を特定することで、自社だけでなく、原材料の調達先や販売した製品の使用先を含めたサプライチェーン全体での排出量削減に向けて取り組みを進めていきます。また、サプライチェーンを構成する事業者への情報提供等の働きかけにより、関係事業者の理解促進および連携を図り、協働して温室効果ガスの削減を推進します。
スコープ3の排出量は現在算定中であり、重要度が高い項目を明確にした上で削減目標を検討、設置する予定です。

※ スコープ1:自社での燃料使用や生産プロセスからの直接排出
※ スコープ2:自社が購入した電気や熱の使用による間接排出
※ スコープ3:スコープ1、2以外の間接排出(原料調達、製品輸送・使用・廃棄、社員の通勤・出張等)

地球にやさしい製品の開発(環境配慮型製品)

栄研化学の製品開発は、常に環境に配慮した取り組みをしています。従来製品に使用していた塩ビ素材について、計画的に代替品へと変更することで削減し、現在の製品には使用していません。
具体的な取り組みのひとつとして、発展途上国でも使用できる結核検査システムのTB-LAMPは、保存条件を冷凍から室温にすることにより、輸送時の保冷に関わるエネルギーを抑え、さらに検査現場においても冷蔵庫を必要とせず、電力に配慮した検査を可能としました。また、検査に必要なプラスチック器材の軽減にも繋がり、廃棄に関わる環境への配慮も意識しています。
医療機器の設計開発は顧客の要求を敏感に取り込み、小型化、軽量化、省電力化、短時間処理およびリサイクル可能であることを要素に入れて取り組んでいます。最新の省エネ機器および高性能処理機器の設置は年度の目標値を決めて促進させています。

製品に対する環境影響評価を実施

栄研化学では、環境配慮型製品をお客様に提供できているかどうかを評価するために、試薬・器具製品においては、販売量、保存条件、輸送負荷、有効期限、有害物質の含有、顧客要望の有無などの評価基準、機器製品においては設置台数、耐用年数、消費電力、消耗品の有無、機器の材質及び包材、顧客要望の有無などの評価基準を用いて、製品についての環境影響評価を年1回実施しています。なお、新製品は発売前に同様の基準で評価しています。

各事業所における取り組み

取組み 実施概要

エコデーで一斉退社

各事業所で週一回の一斉退社日を設け、空調や照明によるエネルギーの消費削減に取り組んでいます。

クールビズ、ウォームビズ

クールビス、ウォームビズの期間を設定し、環境省推奨の夏季室温28度、冬季室温20度を参考に空調温度の緩和に取り組んでいます。

IT化による業務効率化、
印刷コスト・紙資源の削減

業務システムの運用向上とグローバル化に対応するため、2017年よりITプロジェクトを立上げ、活動してきました。基幹系業務システムのIT化を進めていくなかで、2021年4月にはほとんどの業務でペーパーレスを実現できました。

社用車のハイブリッド車の採用促進

社用車のハイブリッド車への転換を推し進め、2019年に変更が完了しました。転換前と比較して、平均ガソリン使用量が約40%削減(2020年度)しました。

印刷物のFSC森林認証の拡大

会社案内や社内報等にFSC認証紙を使用し、世界の森林保全を間接的に応援しています。

グリーン購入の推進

環境負荷ができるだけ小さい製品を利用するとの思いから、エコマーク入り製品の購入を推進しています。