社長メッセージ

臨床検査薬業界は、医療費抑制策により厳しい経営環境が続くことに加え、地政学的な影響による原材料や輸送コストの上昇など、各企業はより一層のコスト競争力と積極的かつ戦略的な海外展開が求められる状況にあります。国内の医療現場では、高齢化社会における医療・介護ニーズの多様化などを背景に、地域包括ケアシステムの推進がすでに始まっています。海外では、先進国における医療費抑制のための効率化のニーズや予防医学の拡大、新興国における人口の増加と経済発展に伴う医療インフラの整備など、今後も成長が期待されます。

当社グループは、「ヘルスケアを通じて人々の健康を守ります。」の経営理念のもと、グローバル展開を通じてより多くの人々の健康を守ることに貢献し、さらなる成長を目指してまいります。

当社グループは、事業を取り巻く環境変化に柔軟に対応することを考慮し、サステナビリティ経営の視点を取り込み、2030 年をゴールとして「EIKEN ROAD MAP 2030」を掲げています。2025年度より、「EIKEN ROAD MAP 2030」における2期目となる中期経営計画を策定しました。本計画では、前中期経営計画を振り返ることで、より強化した「事業戦略」、「財務・資本戦略」、「ガバナンス」の3つの基本方針を軸に、加速する医療のパラダイムシフトと変化の激しい外部環境に応えるとともに、経営基盤の強化を推進します。それにより、新体制における経営陣と従業員が一体となり、スピード感と前向きなマインドをもってチャレンジし続けることでイノベーションを創出し、持続的な成長と着実な収益性の向上を目指します。

株主の皆様におかれましては、今後ともなお一層のご支援、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

代表執行役社長