2016年2月号(第62巻2号)

旅先、街角のスナップ(2)

二十四節気七十二候

機材:LEICA M9-P
レンズ:Noctilux-M 50mm/f1.0

立春 初候 東風凍を解く
    次候 鶯鳴く
    末候 魚氷に上がる
「立春」「啓蟄」「穀雨」など、二十四節気は半月毎の季節の移ろいを表したものです。七十二候はこれをさらに五日ずつほど三つに分け、より細やかな季節の変化を表しています。元は古代中国で考案された表現法ですが、二十四節気は古代中国のものがそのまま使われているのに対して、七十二候は日本の気候風土に合わせて何度か変更されているのだそうです。
今月の写真は、この七十二候に沿ってそれぞれの季節ごとに短冊をめくっていく「歌こころカレンダー」。立春初候から始まるこのカレンダー、一枚一枚の短冊には、二十四節気、七十二候、日付、そして作者である白井明大さんの季節の言葉が添えられている、とても素敵なカレンダーです(写真では、展示用に短冊を一枚ずつ外しています)。
ここ数年、夏と冬だけになってしまったかのような日本の気候ですが、五日毎にめぐる季節の移り変わりをいつも感じていたいものですね。

写真とエッセイ  水地 大輔

<所属>
東京逓信病院 血液内科医長 医学博士

<略歴>
1994年 群馬大学医学部卒業、東京医科歯科大学第一内科入局
2004年 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科修了
2005年 東京医科歯科大学血液内科助手
??? 同年10月より現職

<主な展示>
・個展
「ordinary days」神楽坂 キイトス茶房(2008年)
・主なグループ展
「水」渋谷 ギャラリールデコ(2014年)
「旅ライカ」渋谷 ギャラリールデコ(2015年)他