2023年12月号(第69巻12号)

 みなさん、こんにちは。
 今年もついに12月に入り、2023年もそろそろ終わりを迎えようとしております。今年を振り返ってみますと、国内では、数年間猛威をふるった新型コロナウイルス感染症も5 月には「5 類感染症」に移行し、少しずつ日常をとり戻しました。世界情勢は、昨年からのウクライナ侵攻が終了することもなく、中東での新たな戦争が始まってしまいました。人類が新たな感染症に対し、こころを一つにして戦った後、このような新たな戦争が再び起こってしまつたことは本当に残念としか言いようがありません。一方、明るいニュースとしてはWBCの日本優勝にはじまり、バスケットボールやラグビー日本代表選手の活躍などスポーツ界が盛り上がりました。特にアメリカのメジャーリーグで活躍した大谷翔平選手の様々な受賞は、これまでの日本人選手として、誰も到達することのなかった境地と言えます。さらに大谷選手が現状に決して満足することはなく、これからも新たな挑戦をしていくというのが移籍するドジャースへの入団会見から感じました。アメリカでの野球人気が復活するほど彼に注目が集まっており、これまでとは違うヒーローの誕生になります。
 前置きが長くなりましたが、11 月には鷲神社へ恒例の酉の市に行きました。酉の市は、11月の酉の日(十二支)に、浅草の酉の寺をはじめ関東各地で行われる祭りで、江戸時代から続く年中行事で、正月を迎える最初の祭りとされています。
 守り本尊である鷲妙見大菩薩( 鷲大明神(おとりさま))を迎え入れている長國寺について調べると、江戸時代初期、寛永七年(1630年)に石田三成の遺子といわれる、大本山-長國山鷲山寺(じゅせんじ)第13世・日乾(にちけん)上人によって、鳥越町に開山され、山号を鷲在山(じゅざいさん)寺号を長國寺(ちょうこくじ)と称していることが分かりました。そして寛文九年(1669年)には坂本伝衛門氏の後ろだてにより、現在の地(台東区千束)に移転し、江戸時代から続く代表的な年中行事である、浅草酉の市の発祥の寺として、今日に至っているということです。石田三成に遺子がいたことも驚きでしたが、今年の大河ドラマに出ていた戦国時代の武将と酉の市に繋がりがあったのが新しい発見でした。
 最後になりましたが、今年も1年間本誌をご講読いただき有難うございました。編集に携わっていただいた編集委員をはじめ、ご執筆いただいた先生方、本誌制作に携わる業者の方々に感謝申し上げます。
 本年も無事に滞りなく発行できたことにあらためて御礼を申し上げるとともに、来年も引き続きモダンメディアをどうぞよろしくお願いいたします。

(美濃部 さやか)