2022年11月号(第68巻11号)

 みなさん、こんにちは。編集後記を書くのも今年も残すところ今回を入れて2 回になりました。毎年思うのは、年末が近づくと( 10月くらいからですが)今年は何をしたのかと思い、今年中にできることは何かないかとつい探したくなります。残る1 か月で何ができるのか考えているところですが、みなさんは今年やり残したことなどはありますでしょうか。
 さて、今月は 「花*花」 のライブに行ってきました。「花*花」 をご存知ない読者の方もいらっしゃると思いますので簡単に紹介すると、おのまきこさんとこじまいづみさんの女性デュオです。2000 年に 「あ~よかった‐setagaya mix-」 でメジャーデビューをしました。彼女たちを知らなくてもどこかで 「あ~よかった」 をはじめとするメロディーを聞いたことがある方も多いと思います。
 ライブにはゲストとして歌手の朝倉さや氏も参加し、3 人の力強い歌声はライブハウスに響き渡りました。その中でも3 人で歌った「 さよなら 大好きな人」( 作詞・作曲:こじまいづみ) が良く、朝倉氏が山形出身ということで、山形弁で「 さよなら 大好きな人」 を歌いましたが、同じ曲なのに違う曲に思えたのが印象的でした。今回のライブは新しいミニアルバム、「5B2H( ゴー・バック・トゥ・エイチ)」 のリリースを記念して行われましたが、アルバムテーマは 「帰る場所」。1 曲目 「Shenandoah」 は19 世紀から歌われているアメリカ合衆国の民謡で、バージニア州にあるシェナンドー国立公園のシェナンドー川と彼女たちの故郷である兵庫県の加古川がどこか似ているということでカバーしたと話がありました。旅先での景色を思い出しながら、地元の懐かしい風景と重ね合わせるのにとても共感しました。
 実は今回ライブに行ったのは、「あ~よかった」を学生時代に演奏したことがあり、懐かしくなって行ったのですが、当時はフォークギター (ゆずなどの路上ライブ) が人気でした。クラシックギター部に所属しながら、フォークギターに興味があり、部活後、フォークギターの上手い先輩に教えてもらっていました。ギター部の演奏会でフォークギターとピアノで 「あ~よかった」 を演奏したいと思い、提案したところ、指揮者よりクラシックギター部なのでフォークギターの演奏は認めない!と大反対を受けてしまいました。最終的には認められて無事演奏することができましたが、その時はギターを猛練習した記憶です。
 そんなことも思い出しながら、次回旅に出かける際はアルバムの副題である 「いつか心が帰る場所」について、自分の心が帰る場所はどこなのか心に浮かべたいと思いました。

(美濃部 さやか)