2022年10月号(第68巻10号)

 みなさん、こんにちは。編集後記を書くのも3 回目になりました。先月の編集後記で書いた浅草演芸場について、落語ファンのご執筆者、読者の方からお便りがあり嬉しかったです。
 今月も初体験になりますが、先月の編集後記に少し触れた大相撲9 月場所をマス席で観戦したことを書きたいと思います。相撲に興味のない方には申し訳ありませんが、少しお付き合いいただけますと幸いです。
 これまでのマス席観戦は一区画に4 人座れましたが、コロナ対策のため、2 人にしてあり、少し余裕をもって観戦することができました。前回の名古屋場所は、相撲部屋で相次ぎコロナ感染者が出たため、不戦勝が多く相撲ファンにとってはなんとも残念な場所でした。今場所も途中から横綱照ノ富士が休場し、横綱不在の場所でしたが、幕内・十両の休場が横綱を併せて3 力士と先月よりはかなり少なく見応えがありました。
 私が観戦した14 日目場所の中入りの盛り上がりは、若元春が玉鷲に勝った取り組みと翔猿が錦富士に勝った取り組みでした。小柄な力士は真正面から取り組んで、まわしをとられると、押し出されてしまいますので、様々な技を使って大きな力士に勝つのは見ていて気持ちの良いものです。技と言えば、今場所は宇良の珍しい決まり手、“伝え反り” が20年ぶりに出ました。宇良のような技を持った力士と取り組む力士は、どんな技が出てくるのか不安でたまらないかもしれません。
 最終的に9 月場所で優勝したのは37 歳の玉鷲でした。玉鷲は東前頭3 枚目の番付ですが、今場所は、幕内優勝と殊勲賞を同時に受賞しました。幕内年長優勝記録は歴代2 位で、年6 場所制以降は1 位、通算連続出場も1,468 回と歴代4 位と素晴らしいの一言です。前回優勝した2019 年には、奥様が子どもを出産されたタイミングだったようで、奥さんのほうが素晴らしい仕事をした、という話をインタビューでされていて、人柄も素晴らしいと思いました。
 現在は横綱をはじめ、大関、幕内力士の多くが外国人力士であり、相撲界を支えていますが、近い将来は日本人の横綱も期待したいです。
 帰りは両国といえばやはりちゃんこ鍋ということで、ツアーでちゃんこ鍋をセットでいただくことができました。力士が食べるような大鍋を想像していただけに物足りない感じがしましたが、次に食べるちゃんこ鍋は本格的なものを食べられたら良いかと思いました。

(美濃部 さやか)