2022年10月号(第68巻10号)

日本の四季彩巡り(10)

志賀高原のぞきの絶景

撮影地:
長野県
志賀高原
のぞき

 群馬県と長野県の県境の渋峠を長野県側に下って間もなく、のぞきと呼ばれる場所がある。のぞきには何台かとまれる駐車場があり、そこから奥に笹が広がり、さらに2~3 分進むとのぞき下といわれる撮影ポイントがある。そこからの風景は絶品で、熊笹に覆われた山肌の上に、針葉樹の緑とカラフルなダケカンバ、ナナカマドの紅葉が点在し、見事な渓谷の紅葉が楽しめる。西日が差しはじめ、霧が出て、ハリーポッターになって空中からの風景を楽しんでいるような気分となった。10 月上旬の志賀高原のぞきからの風景はここでしか味わえない日本の絶景の一つである。

写真とエッセイ  北川 泰久

<所属>
東海大学名誉教授・東海大学付属八王子病院顧問
医療法人 泰仁会 理事長

<プロフィル>
昭和49年慶應義塾大学医学部を卒業し、後藤文男教授の神経内科教室に入局、米国べーラー大学留学後、川崎市立川崎病院に勤務、膠原病と脳卒中の研究を行い、平成4年より東海大学に赴任、東海大学大磯病院副院長を歴任し、平成15年より東海大学神経内科教授、平成17年より付属八王子病院病院長を9年間つとめ平成29年より東海大学名誉教授、付属八王子病院顧問、医療法人泰仁会理事長、現在に至る。

専門は脳卒中、頭痛、生活習慣病、認知症。日本医師会学術企画委員会副委員長をつとめ、日本医師会雑誌の編集に長年携わっている。写真歴は約15年、各季節の旬を盛り込んだ風景写真のカレンダーを11年間作成し続け、平成26年には春夏秋冬の風景写真130余りを盛り込んだ写真集、憧憬を発表。

今まで使用してきたカメラはペンタックスとニコン、現在はニコン850Dを主に使用している。