2019年4月号(第65巻4号)

ハーモナイゼイション(続編)

国際医療福祉大学 塩谷病院 糖尿病内分泌代謝内科
家入 蒼生夫

前回の寄稿からすでに20年、還暦から更に十二支を一巡り以上した。まだ幸い体力・気力共に人には負けていないと信じ、仕事でも趣味でも精一杯楽しんでいる。日々の生活の中で心身のハーモナイゼイションを常に求めているのかもしれない。
仕事:診療にかける時間をおよそ週の半分程度に抑えて、これまであまりできなかったことに時間を振り向けるようにしている。仕事の大半は、糖尿病・脂質異常症の診療で80%、残りは甲状腺機能異常(バセドウ病、橋本病など)。
糖尿病の食事:70歳以上の高齢者が多い。糖質制限食の方がカロリー制限食より有効だと感じている。栄養のバランスが重要であることは変わっていない。食習慣の変更は難しい課題で、コメディカルの方々との調整に努めている。
趣味:仕事以外の時間、体力の許す範囲、興味のあること何でもする。
音楽:音を楽しむのであるが、オトがク(音が苦)になることもある。ヴァイオリン(Vn)とヴィオラ(Va)の二刀流。ピアノトリオ(P3)でVn、弦楽四重奏(SQ)でVnとVa、オーケストラ(オケ)でVa。P3は三人のそれぞれの主張が大事。SQでは、主張するところと内声で支えるとこのバランス。オケのVaは音楽の隠し味を演ずるところが面白い。
家庭農園:菜園というには広い畑で手作業が主だが、機械(耕運機、チェンソー、刈り払い機)作業もこなす。年間およそ数十種類の野菜を無農薬で栽培する。苗を買って育てる人が多いが、小生は種から栽培できるものはなるべくそうしている。たとえば、キャベツ、白菜、ブロッコリーなど...。
旅行:登山と写真撮影、登山に要する体力と写真機材の重量のバランスが大事。対象は主として景色。最近は、講師の写真家の同行するツアーに参加するようにして“切り撮り方”のお勉強をしている。星空と景色の組み合わさった写真(星景写真)へのチャレンジを始めた。
四国遍路旅:“心のハーモナイゼイションを求めて”と謳っているからチャレンジしたく、般若心経も暗唱できるが...、したいのは古式ゆかしい“歩き遍路”、しかし、これは、まだまだ...。