2006年5月号(第52巻5号)

中国遼東省のCDCを訪問して-中国の果物と日本の水-

神奈川県衛生研究所 所長 今井 光信

今年の2月に機会があり中国の遼寧省CDCを訪問した。
神奈川県と遼寧省と韓国の京畿道の三地域が友好関係にあり、公衆衛生(特にエイズ等感染症対策)の分野で連携・協力を図るため、遼寧省の関連施設を訪問し、三地域の専門家で意見交換をすることが目的である。

施設見学や現地での意見交換で非常に多くの収穫があったのは勿論であるが、その際、強く印象に残ることが一つあった。
それは、二日間に4ヶ所の施設で会議が行われたが、そのいずれの場合にも、会議室のテーブルには山盛りの果物がおいてあり、会議中自由に食べられるようになっていたことである。
種類も豊富で、リンゴ、なし、キンカン、イチゴ、ライチ、バナナ等が、目の前の皿に盛られており、何か実り豊かな感じの会であった。

その後、日本に帰って、日比谷公園近くのあるビルで、エイズ対策に関するヒアリングがあり、熱心な質問を受けながら、夕刻から9時近くまで説明を行ったことがあった。
参加者全員が実に熱心で、話に熱中するあまり時間の経つのも忘れる程の、実に、中味の濃い会であった。

そして、その間テーブルにはペットボトルがほぼ1本づつおいてあり、特別に、私は、その2本をご馳走になった。
その水のおいしさもまた鮮明な印象として今も残っている。