2023年11月号(第69巻11号)

日本の四季彩巡り(11)

京都南丹の敷きモミジの名寺

撮影地:
京都府
南丹市
龍穏寺

 京都府の西部の南丹町には京都市内とは異なった趣の紅葉寺がいくつかある。11 月中~下旬、京都から福知山に向かう高速道路を園部インターを出て10 分、もみじのトンネルと敷きもみじがとりわけ美しい龍穏寺がある。禅宗の寺で山門から境内までの石段の上を色とりどりの鮮やか色のもみじが覆い、その参道の上にはもみじの落ち葉が絨毯の様に敷き詰められ、その景色は圧巻である。敷きもみじが一様にみられる光景はまだ太陽が出てこない早朝か、曇天で光による陰ができない時に撮影するのがポイントである。朝露が出るときはもみじが輝きさらに美しい。今回は小雨の降る中で落ち葉がしっとりと濡れ、より一層もみじの色が鮮やかであった。

写真とエッセイ  北川 泰久

<所属>
東海大学名誉教授・東海大学付属八王子病院顧問
医療法人 泰仁会 理事長

<プロフィル>
昭和49年慶應義塾大学医学部を卒業し、後藤文男教授の神経内科教室に入局、米国べーラー大学留学後、川崎市立川崎病院に勤務、膠原病と脳卒中の研究を行い、平成4年より東海大学に赴任、東海大学大磯病院副院長を歴任し、平成15年より東海大学神経内科教授、平成17年より付属八王子病院病院長を9年間つとめ平成29年より東海大学名誉教授、付属八王子病院顧問、医療法人泰仁会理事長、現在に至る。

専門は脳卒中、頭痛、生活習慣病、認知症。日本医師会学術企画委員会副委員長をつとめ、日本医師会雑誌の編集に長年携わっている。写真歴は約15年、各季節の旬を盛り込んだ風景写真のカレンダーを11年間作成し続け、平成26年には春夏秋冬の風景写真130余りを盛り込んだ写真集、憧憬を発表。

今まで使用してきたカメラはペンタックスとニコン、現在はニコン850Dを主に使用している。