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2022年9月号(第68巻9号)
三国峠は北海道のほぼ真ん中の石狩、十勝、北見の3 つの境界に位置し、これが名前の由来となっている。ここは北海道の国道の中で一番標高の高い峠で、展望台付近から見下ろす大樹海とループ状にかかる松見大橋が織りなす眺めは広大な大自然を味わえる絶景である。9 月下旬、この付近は黄葉に染まり、これらが朝日にあたり輝く時刻を狙って、層雲峡の宿を早朝に出発した。昨日の昼にロケハンをして、橋と樹海、遠くの山々の位置関係を決めておき、その場所で日の出を待った。午前6 時半、東の山から、一条の日が差し込み、手前の樹海が黄色く染まる頃まで待ってシャッターを切った。遠くの山々は朝日で朱色に染まり、麓の一部は雲海となっており、今年は赤い紅葉も見られ、趣をそえた風景をおさめることができた。ここからみる松見大橋に懸る道路の微妙な曲がり具合は、何ともいえないアクセントとなっていて気持ちが和む。
<所属>
東海大学名誉教授・東海大学付属八王子病院顧問
医療法人 泰仁会 理事長
<プロフィル>
昭和49年慶應義塾大学医学部を卒業し、後藤文男教授の神経内科教室に入局、米国べーラー大学留学後、川崎市立川崎病院に勤務、膠原病と脳卒中の研究を行い、平成4年より東海大学に赴任、東海大学大磯病院副院長を歴任し、平成15年より東海大学神経内科教授、平成17年より付属八王子病院病院長を9年間つとめ平成29年より東海大学名誉教授、付属八王子病院顧問、医療法人泰仁会理事長、現在に至る。
専門は脳卒中、頭痛、生活習慣病、認知症。日本医師会学術企画委員会副委員長をつとめ、日本医師会雑誌の編集に長年携わっている。写真歴は約15年、各季節の旬を盛り込んだ風景写真のカレンダーを11年間作成し続け、平成26年には春夏秋冬の風景写真130余りを盛り込んだ写真集、憧憬を発表。
今まで使用してきたカメラはペンタックスとニコン、現在はニコン850Dを主に使用している。