2021年10月号(第67巻10号)

日本の四季彩巡り(10)

50年に一度の十勝岳紅葉美

撮影地:
北海道
十勝岳

大雪山旭岳の紅葉が終わると、紅葉は次第に十勝岳付近に降りてくる。10 月上旬の休日、50 年に一度の紅葉の美しさとの情報があり、現地に向かった。天気予報では午後に天気が良くなるという予報で期待に胸が膨らんだ。午後2 時に北海道内で最も高い所にある温泉宿、十勝岳温泉の凌雲閣近くの駐車場に着き、凌雲閣のデッキから十勝岳の紅葉を撮影した。天気は薄曇りではじめは頂上の見えない時もあったが、やがて青空がのぞき、白いひつじ雲も出てきた。今年の紅葉は赤が特にあざやかといわれ、西日の光にひときわ輝いていた。
また正面右側の山肌の木々も緑、黄緑、黄、黄土色、朱色そして鮮やかな赤に染められ、山肌を覆う錦繍に感動した。この時期、十勝岳の周囲には美瑛岳、富良野岳などが眺望できる紅葉の美しい望岳台、白金温泉にある白ひげの滝、秋の錦繍に包まれる神秘的な青い池など見どころが沢山ある。

写真とエッセイ  北川 泰久

<所属>
東海大学名誉教授・東海大学付属八王子病院顧問
医療法人 泰仁会 理事長

<プロフィル>
昭和49年慶應義塾大学医学部を卒業し、後藤文男教授の神経内科教室に入局、米国べーラー大学留学後、川崎市立川崎病院に勤務、膠原病と脳卒中の研究を行い、平成4年より東海大学に赴任、東海大学大磯病院副院長を歴任し、平成15年より東海大学神経内科教授、平成17年より付属八王子病院病院長を9年間つとめ平成29年より東海大学名誉教授、付属八王子病院顧問、医療法人泰仁会理事長、現在に至る。

専門は脳卒中、頭痛、生活習慣病、認知症。日本医師会学術企画委員会副委員長をつとめ、日本医師会雑誌の編集に長年携わっている。写真歴は約15年、各季節の旬を盛り込んだ風景写真のカレンダーを11年間作成し続け、平成26年には春夏秋冬の風景写真130余りを盛り込んだ写真集、憧憬を発表。

今まで使用してきたカメラはペンタックスとニコン、現在はニコン850Dを主に使用している。