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2024年2月号(第70巻2号)
長野県の諏訪湖から車で約20 分のところに、霧ヶ峰高原がある。初夏にはニッコウキスゲが咲き誇り、多くのハイカーが訪ずれ、冬になるとこの一体のカラマツ林の枝が霧氷で覆われる。遠くには富士山が望める絶景が広がる。しかし、富士山、霧ヶ峰の霧氷とダイヤモンドダストの3 つを同時に眺められる条件はなかなか厳しい。霧氷は気温がマイナス15 度以下、無風、前日の夜に雨か雪が降ると報告されているが、現実には自然の対応は厳しい。2 月上旬、今回は冬の大きな低気圧が東に抜けた直後で、予報では風が弱く、気温はマイナス13 度で期待しながら早朝現地に着いた。夜明けとともに東方向の富士山周辺の空が朱色の朝焼けとなり、今回は霧氷が広がっている。午前7 時を過ぎ前方の山から朝日が昇り、霧氷のカラマツ林の中を、山肌をバックにキラキラ光るダイヤモンドダストが円柱状に浮き上がる絶景の瞬間に巡り会えた。
<所属>
東海大学名誉教授・東海大学付属八王子病院顧問
医療法人 泰仁会 理事長
<プロフィル>
昭和49年慶應義塾大学医学部を卒業し、後藤文男教授の神経内科教室に入局、米国べーラー大学留学後、川崎市立川崎病院に勤務、膠原病と脳卒中の研究を行い、平成4年より東海大学に赴任、東海大学大磯病院副院長を歴任し、平成15年より東海大学神経内科教授、平成17年より付属八王子病院病院長を9年間つとめ平成29年より東海大学名誉教授、付属八王子病院顧問、医療法人泰仁会理事長、現在に至る。
専門は脳卒中、頭痛、生活習慣病、認知症。日本医師会学術企画委員会副委員長をつとめ、日本医師会雑誌の編集に長年携わっている。写真歴は約15年、各季節の旬を盛り込んだ風景写真のカレンダーを11年間作成し続け、平成26年には春夏秋冬の風景写真130余りを盛り込んだ写真集、憧憬を発表。
今まで使用してきたカメラはペンタックスとニコン、現在はニコン850Dを主に使用している。