2025年5月号(第71巻5号)

 皆さん、こんにちは。5月の大型連休はゆっくりお休みできたでしょうか。今年は飛び石連休だったため、カレンダー通りに働かれている方は長いお休みがとれなかったかもしれません。連休後は5月病と言われる症状が出やすい時期でもあるので、体調にはくれぐれも気を付けてお過ごしください。
 さて、今回はラジオの話を取り上げたいと思います。1925 年にラジオ放送が開始してから100 年になります。戦後の3Cと言われるもののひとつであるカラーテレビについて、1964 年の東京オリンピックを景気に普及が進んだという話はこれまでよく聞きました。さらにその前の時代の話になりますが、当時の情報源はもっぱらラジオでした。現在放送中の連続テレビ小説「あんぱん」では主人公、のぶがパン喰い競争に勝ち、戦利品として家にラジオを持って帰り、家族が大喜びするというシーンから、当時のラジオの貴重さがうかがえます。そして時代が流れ、情報源としてのラジオから、スポーツや舞台の実況中継が人気番組となりました。スポーツ中継では本来であれば見たままが求められるはずですが、多くの逸脱も支持されたようです。聞いたことはないのですが、1930 年前後に名調子で大人気となった松内則三アナウンサーの「講談調」の野球実況がそのひとつになります。今はテレビやネットといった映像を伴うメディアの登場により、実況スタイルは変遷を遂げましたが、今も昔も事実を伝えるにとどまらない語りの個性が人々を魅了しています。ラジオは今が最盛期と言う人もいて、生活に溶け込み、邪魔をせず、しっかりと人々の心に伝えるメディアだと思います。
 個人的なラジオとの付き合いは、学生時代にお気に入りの番組を楽しみに聞いていました。最近はラジコやポッドキャストでも様々な番組を聞くことができます。栄研化学も偶然ではありますが、放送開始100年のタイミングでラジオCMの放送を開始しました。興味のある方は会社のウェブサイトよりアクセスいただき、お聞きいただけますと幸いです。

(美濃部 さやか)