SPECIAL 社員座談会 -

EIKENのさらなるグローバル化へ

近年、海外需要の高まりを受けて、栄研化学は国外への事業拡大を進めています。
そのグローバル戦略の中心で活躍する社員たちが、
現在の課題、そして、これからの成長において必要なものについて、
「私は○○を超えていく」というキーワードをもとに語り合いました。

金本 潔和

海外事業室 -

アジア・オセアニア・中東担当営業として、現地パートナーへの製品提案・販売や市場調査などを担当。

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坂田 梢

品質保証部 -

研究所での研究経験を経て、品質マネジメント部門へ。社内製品の品質管理を担う業務に邁進。

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曹 旻君

中国事業室 -

中国の企画営業担当。現地ビジネスパートナーと連携した販売促進に関する企画を立案し営業活動を実施。

竹原 静香

生物化学第一研究所 -

海外仕様に合わせた既存製品の設計変更など、研究職として様々な製品の改良、開発を担当。

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横川 潤

経理部 -

栄研化学を支えるバックオフィスとして経理部に勤務。会計・税務・予算業務を幅広く担当。

TALK THEME 01 - 栄研グローバル化の「今」。

まずは、栄研化学のグローバル化において皆さんの業務内容について教えてください。

竹原

栄研化学の主要製品である便潜血検査関連製品の担当として、海外向けの製品改良・開発を行っています。研究職は孤独な仕事と思われがちですが、課題点を議論するなど、実はチームワークが必要な仕事。ですので、同じ部署の仲間と一緒に、「より高品質な製品づくり」を目指して活動しています。

私は中国において、ビジネスパートナーの販売支援などを行っています。私は中国出身なのですが、中国国内で栄研製品を使った検査のおかげでがんが見つかり助かったという話などを耳にしたとき、母国の人々にも役立っていると実感します。先日は、母や友人から地元の病院で栄研製品が使われるようになったという話を聞き、とても嬉しかったです。

金本

それは、いい話ですね。私まで嬉しくなりました。私は2018年に、国内営業から海外事業室に異動し、アジア・オセアニア・中東を担当しています。海外営業では、言語や文化の違いがあるため、意思疎通に苦労することも多いですが、製品について、「すごい!」と高評価をいただくことも多く、自社商品の品質の高さを実感し、誇らしくなります。

坂田

私の所属する品質保証部は、その品質を保つために存在する部署。グローバルな視点から手順やルールの徹底など、あらゆる工程でチェックを行うのですが、製品づくりの重要な部分を担っているという責任を感じながら仕事をしています。

横川

私は経理部に所属し、バックオフィスのグローバル化に関わっています。今日は通常の仕事では顔をそろえることのないメンバーが集まっているので、皆さんの仕事について、いろいろな話を聞きたいと思っています。

TALK THEME 02 - グローバル市場での
飛躍を目指し、
それぞれが
超えるべきもの。

そんな日々の業務の先にあるEIKENのさらなるグローバル化に向け、
それぞれの立場から「あなたは何を超えていく」必要があると思いますか。

金本

私は「規格」を超えていくという言葉を選びました。海外で仕事をするようになって、“日本の当たり前が、海外では当たり前でない”と気づいたんです。日本で売れている製品が、そのまま世界中で受け入れられるわけではありません。環境も文化も違うからこそ、その国のニーズを私たち現場が引き出し、そこをターゲットとした製品づくりをもっと推進できればと思います。

私も同じ考えです。私が選んだ言葉は、私は「国境」を超えていく実際に現地に足を踏み入れるということだけでなく、考え方も“国”を超えていくべきだなと感じています。現地の人が何を考え、何を欲しがっているのかを敏感に捉え、全員がマルチな考えで仕事をしなくてはならないと思います。

横川

国が違えば、会計基準も違います。私は「壁」を超えていくという言葉を選んだのですが、フロントオフィス部門が海外視野で動くならば、同時にそれを支えるバックオフィス部門も視野を広げていかなくてはなりません。契約を結ぶ各国それぞれのルールを学びながら、一緒に変化していきたいと思います。

竹原

会社全体で変わっていく時なのかもしれないと、私も思います。現在の主力商品は、あくまで、“今、多くの人に受け入れられているもの”です。確かに素晴らしい製品ではありますが、私たちはここに捉われず、未来を見据えて、“次の時代が必要とするもの”を作っていかなくてはなりません。そういった意味で、私は「伝統」を超えていくという言葉を選んでみました。

金本

私の先輩がよく「コンフォートゾーンに留まっていてはいけない」と言っています。決められたルールや伝統に囲まれて過ごすことは、心地良いことです。でも、そこにいては成長できない。成長するには、「コンフォートゾーン」を出て、変わっていかなくてはならないんですよね。

坂田

そうですね。私は「時代」を超えていくという言葉を選んだのですが、皆さんのおっしゃる通り、過去の業績は先輩方が築いたもの。私たちはまだ何も成し遂げていないんですよね。これを機に、次の時代を作っていくために動き出すべきなのでは、と思いました。

竹原

違う部署から集まった私たちですが、「変わらなくては」という共有した気持ちを、皆、持っていたんですね。

坂田

心強いことですね。会社全体で、「変革しよう」という雰囲気づくりができるといいなと思います。

TALK THEME 03 - グローバル市場において、
競争力の高い製品を
生み出すために。

さらなるグローバル化を推進する上で、皆さんが感じていることについて教えてください。

海外市場では、“日本で普及している製品だとニーズに合わない”という場合が多々あります。グローバル市場での販売を伸ばしていくためには、ここをどう解決していくかが重要ですよね。その点において、私たち海外営業ができることは、現地の情報をよりタイムリーに社内に共有し、よりスピーディーに研究に反映させることではないかと思います。

竹原

スピーディーな情報共有は、研究所にとって、とてもありがたいです。ただ、残念なことに、その情報をもとにすぐに設計変更に対応できるかといえば、それは難しい……。研究には時間がかかるので、例えば、今進めている研究は3年後に販売開始する製品だったりするわけです。だからこそ重要なのは、未来を予見しての意見なんです。

金本

現状を踏まえた上で、おそらく数年後、市場はこう動くからこういった製品が求められるようになるはず、という予見ができれば、時代のニーズに合った製品を誕生させられるということですね。

竹原

そうです。研究途中で、“やっぱりこんな機能もプラスしてほしい”と言われても、反映しづらいので。

なるほど。中国では、政策が突然変わることなどもあります。だからこそ、業界の動きだけでなく、国の動きにもアンテナを広げておかなくてはなりませんね。“時代を予想する力の習得”。新たな課題が発見できました。

横川

会計のルールも国によって違うものですが、製品においても、国によってルールや規格が大きく違うものですか?

竹原

そうですね。細かく言えば、サイズ指定があったりもしますし、各国様々なルールがあります。

横川

それに一つ一つ合わせていくのは、大変な作業ですね。

竹原

そうなんです。だからこそ、私は、新たな製品づくりが必要だと思っています。“世界中どこに行っても通用する製品”を作ることができれば、こんなに素晴らしいことはありません。ただ、金本さんや曹さんの言ったように、各地のニーズは違います。であれば、“少しのカスタマイズで、どの国のニーズにも簡単に対応できるような製品”を誕生させられないか、それが私たち研究所の課題だと考えています。

いかに最小のカスタマイズで、多くの場所に対応できるかが、製品の鍵ですね。

竹原

それをクリアしつつ、ユーザビリティーについてもしっかり考えていきたいです。

金本

まさに、「伝統」を超えていく新たな製品ですね。誕生がとても楽しみです。

坂田

座談会に参加して改めて思ったのですが、社内でどんなことが行われているか、もっと知りたいですね。今日、初めて知ったことも多いので、普段から社内でも活発な情報共有ができれば、と思いました。

横川

人事ローテーションはもっとあってもいいかもしれませんね。私のようにずっと同じ部署にいると、専門知識は蓄積するものの、それ以外のことはあまり知ることができません。例えば、経理担当として定数的なことは言えても、その数字の背景が見えてこないんですよね。それを理解できる人が多い方が、組織は強くなると思います。

竹原

社内の情報発信強化は、とてもいいことだと思います。グローバル化を推進していく上でスピード感は必須だと思います。そのタイムロスを生まない組織としての連携が強まれば、自ずとグローバル化にも強い組織になっていくと思います。

確かに、私も、いろいろな部署の情報を知り、自分自身で価値観が固定されないようにしたいです。

横川

今日の座談会で話を聞いているうちに、グローバル化に向けて動きを加速させていくフロント部門を下支えできるよう、私たちも変わっていかねば、と思うことができました。

竹原

私も今に甘んじることなく、成功にしばられず、新しい価値観を生み出すことが大事だと、改めて感じました。

坂田

今日の座談会で感じたチーム感を忘れず、一体感を持って、これからも成長していきたいですね。