このページは、ホームの中の製品・学術サポート情報の中のUS(ユーズ)の中の基礎講座の中のQ11のページです。

US(ユーズ):基礎講座 Q11

Q

尿色調の種類とその原因について教えて下さい。また、尿色調の表現方法に標準化はあるのでしょうか。

A

正常尿の色調は一般的に淡黄色から黄褐色を示す。これはウロクロム、ウロビリン、ウロビリノーゲン、インドール誘導体などによるもので、特にウロクロムとの関連性が深い。このウロクロムには体内組織蛋白質の崩壊物質であるウロクロムAと、ヘモグロビン、ミオグロビン分解物質であるウロクロムBがあり、ウロビリン体やウロエリスリンとともに尿の黄褐色の色調をなしている1)。通常、尿色の濃さは比重とほぼ並行し、食物、運動、発汗などの影響を受け種々に変化する。しかし最近では健常人においても、食用色素やビタミン剤の服用による着色も見られるほか、患者尿では薬物や負荷物質による着色もある2)。尿色調の種類とその原因について表1にまとめた。今日では尿色調の臨床的意義は殆どないが、NCCLSやECLMのガイドラインでは観察の必要性は認めている。表現方法の標準化については、NCCLSのガイドライン中に色調表現例として記載されていた経緯があるが、その後GP16-Aで削除されたため、現在は標準的な表現法はない。但し各検査室で統一した表現方法を設定する必要があることは言うまでもない。

表1.尿色調の種類とその原因

色調 原因 備考
無色、淡黄色 希釈尿、多尿、低比重尿 糖尿病、尿崩症、萎縮腎
乳白色、白濁
  • 膿尿、細菌尿
  • 脂肪尿、乳び尿
  • リン酸塩、炭酸塩
  • エーテル、希酢酸に不溶
  • エーテルに可溶
  • 希酢酸に可溶
鮮黄色(蛍光色)
  • フルオレセインナトリウム
  • ビタミンB2・B12、リボフラビン(B2)
  • 眼底検査
  • 黄緑色蛍光
濃黄色、黄褐色、茶褐色
  • 濃縮尿
  • ビリルビン尿
  • ウロビリン尿
  • 脱水、発熱
  • 泡は黄色、大量では緑黄褐色
  •  
赤色、赤褐色
  • 血尿
     
  • ヘモグロビン尿、ミオグロビン尿
  • PSP尿、大黄、センナ
  • ポルフィリン尿
  • 潜血反応陽性、上清黄色。放置により暗色化亢進
  • 潜血反応陽性、上清赤色
  •  
  • 潜血反応陰性、上清赤色
黒褐色、黒色
  • ヘモジデリン尿
  • メラニン尿
  • アルカプトン尿
  • メチルドパ
  • 発作性夜間色素尿症候群
  • 悪性黒色腫(とくに肝転移)
  • 放置とアルカリ化で黒色増強
  •  
緑色、青色
  • インドシアニングリーン
  • インジゴカルミン
  • 肝機能検査用薬
  • 腎機能検査用薬

引用文献:

  1. 吉澤一太:尿検査マニュアル第1版,医歯薬出版,21〜22,1991
  2. 木庭敏和:尿色調に異常が見られたとき,Medical Technology,Vol12.No10,1052〜1053,1984.

基礎講座一覧へ戻る